豆腐を使った“食べられる”インクの開発に成功。
食物栄養科学部
有井 康博 教授
完全栄養食インクと、その先にある テイラーメイド型インクの実現へ。
(武庫川女子大学 キャンパスガイド2024から転載)
食品を立体的に出力できる3Dフードプリンター。
食糧危機やタンパク質危機といった地球規模の課題解決に向け、テクノロジーで食の可能性を広げる取り組み「フードテック」において不可欠とされるものだ。
豆腐業界が縮小する中、「食文化の継承のために、未来型食品に利用できないか」と考えた。豆腐は健康に良い植物性で高タンパク質な食品。
3Dフードプリンターに用いる「食べられるインク」の原料にちょうど良い。2018年から研究を開始し、デンプンを添加することで形状が安定することを突き止めた。
今後は複数の添加物で栄養バランスの最適化に挑む。基礎研究・応用研究・実用化の3ステップを実践し「できる限り社会還元する」のが有井教授のスタンス。
栄養の調整が可能なテイラーメイド型を視野に、まずは完全栄養食インクの実現を目指す。