研究インテグリティ

動物実験

「本学における動物実験管理体制について」

生命科学領域における動物実験の意義と生命倫理

本学には、生命科学領域の教育・研究を実施する複数の学部があります。これらの学部では、必要に応じて動物実験を行う場合があります。これらの動物実験は、ヒトへの福祉を目指す医学医療の進歩のために必要不可欠なものですが同時に、動物の生命倫理に十分な配慮がなされる必要があります。わが国では、動物実験が適正に実施されるために関連の法令が定められています。本学では、これらの法令を遵守するだけでなく、生命倫理に配慮した教育・研究を進めていくために、適正な管理・運営に努めています。

動物実験管理の重要性

かつては、動物実験を実施する学部における自主管理が一般的でしたが、適正な動物実験の実施と動物の愛護の観点から、大学としての管理体制の確立が必要となり、平成元年に「武庫川女子大学動物実験指針」を制定し、動物実験委員会を設置のうえ、動物実験を適正に運用してきました。

その後、社会的な動物実験への理解が深まり、平成17年の動物愛護法の改正、平成18年文科省「動物実験基本指針」の制定に伴い、平成19年「武庫川女子大学動物実験指針」を廃止し、「武庫川女子大学動物実験規程」を制定し、動物実験委員会による管理・教育体制の充実を図りました。平成21年には公私立大学実験動物協議会に加盟し、平成23年5月社会情勢に則して規程の大幅な改訂を行い、平成26年には第1回の外部検証をうけております。

平成30年4月、これまで同一規程内で運営管理を進めてきた本学短期大学部についてもその適用の範囲を明確とするため名称を「武庫川女子大学・武庫川女子大学短期大学部動物実験規程」と変更し、同時に改訂を行い学長の責務の下、管理体制の再編を図り、令和元年には第2回の外部検証を受けております。

本規程は、「動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)」、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(平成18年環境省告示第88号)」、及び文部科学省が策定した「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(平成18年文部科学省告示第71号)」を踏まえ、日本学術会議が作成した「動物実験の適正な実施に向けたガイドライン(平成18年6月)」を参考に、科学的観点、動物愛護の観点及び生活環境保全の観点並びに動物実験等を行う教職員・学生等の安全確保の観点から、施設等の整備及び管理方法並びに動物実験等の具体的な実施方法等を定めるものです。

本学の動物実験管理体制