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第2回シンポジウムを開催しました。

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女子総合大学における挑戦的次世代女性リーダー育成プログラム第2回シンポジウムを2月21日、メディアホールで開催しました。

武庫川女子大学は令和5年度 文部科学省「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(女性リーダー育成型)」に採択され、6か年計画で女性研究者の研究力強化とリーダー育成に取り組んでいます。冒頭、女性研究リーダー育成推進センター長の瀬口和義学長から「このプログラムに女子大で唯一採択されたことは、女子総合大学に女性リーダー輩出を託す期待の表れ」と挨拶がありました。

基調講演では、「世界初!超簡単な脳波計測による感情のリアルタイム計測装置の開発と近未来テクノロジー」と題し、慶應義塾大学理工学部教授・医学部精神神経科学教室兼担教授の満倉靖恵氏が登壇。自身の研究内容を紹介するとともに、研究成果を社会に活かす自らのリーダーシップについても語りました。

この後、女性研究リーダー育成推進センター副センター長の髙橋享子副学長が、令和6年度の活動報告を行いました。昨年5月、研究者の交流の場であるサイエンスコモンズを開設し、勉強会や交流イベントが活発に行われていること、女性教員の新規採用が目標値を上回り、在職比率、上位職比率とも、目標値に近づいていることなど成果を伝え、「多くの女性研究者を生み出し、研究リーダーとして世界に羽ばたく支援をしたい」と呼びかけました。

シンポジウム後半には「令和6年度 武庫川女子大学 架橋横断的重点共同研究・グローバル共同研究」に採択された本学の3人の教員が登壇し、総合大学の幅広い研究領域を生かした共同研究の中間発表を行いました。

薬学部健康生命薬科学科の中瀨朋夏教授は、学内・国内外の研究者と取り組む「難治性乳がん悪性化の機序解明と新治療戦略の創出」について報告しました。乳がん悪化の機序に亜鉛が関わっていることや、乳がん患者がげっそり痩せる傾向から、タウリン欠乏により骨格筋が委縮する可能性を示唆しました。

心理・社会福祉学部社会福祉学科の野上恵美講師は「外国にルーツを持つ児童・生徒の学習意欲に関する社会福祉学的研究」として、外国ルーツの子どもたちが学校で学ぶ日本語と母語の両方の理解が不十分な“セミリンガル”に陥る可能性を指摘し、母語継承教育の支援が必要であることを提唱しました。

また、音楽学部応用音楽学科の一ノ瀬智子教授は「多分野介入による認知症予防教室における音楽活動の有効性」と題し、本学の複数の学科が協働して2021年から取り組んでいる「認知症予防教室」を通して、音楽プログラムがどのような効果を挙げているかを紹介しました。

会場には教職員や大学院生らが詰めかけ、活発な質疑応答が行われました。

シンポジウム後のアンケートでは、

・満倉先生の講演がとても素晴らしく、あっという間に時間が過ぎました。

・講演された先生のバイタリティ、熱量、そして物事の考え方に触れることができ、自分も研究をしていこう!という思いになりました。

・本日の講演を聞いて、共同研究、連携の重要性をより感じました。女性はライフステージによって、研究を続けることに困難な場面があると思いますが、本学のように共同研究への支援があることで、継続し、実績をあげ、リーダーになっていくことが出来ると思いました。

・大学全体で教職員一体となったリーダー育成を行うという雰囲気の醸成や、研究を楽しみたい!リーダーになりたい!と思わせる強い女性リーダー像を身近に感じられる環境を作ることが必要だと思います。

など参加者からたくさんの声を頂きました。